西洋美術、特に中世美術を見る時に知っていると役立つ特徴をお届けします。
フィレンツェの真ん中に位置するオルサンミケーレ教会の天井より1枚。
ゴシック建築は交差ヴォールトが多く、このように人物が描かれていたりします。
さて刀と首を持った男性は誰でしょう?正解は旧約聖書のヒーロー、ダビデ。
イスラエルが巨人ゴリアテ率いるペリシテ軍に攻められた時、当時の王サウルは解決策がありませんでした。
そこに現れたのが、少年ダビデ。
王に「僕がゴリアテを倒します」と伝えます。
まだ線の細さが残る少年ダビデ残る言葉を信じきった訳ではありませんが、サウル王に他の対策はありません。
せめてもと自分の鎧を着せますが、少年ダビデは自分には重すぎると脱いでしまいます。
石5個だけでゴリアテに対峙したダビデ。ペリシテ軍はダビデを嘲ります。
しかしダビデの投げた石はゴリアテに命中。ペリシテ軍が逃げる中、ダビデはゴリアテの首を切り落としました。
ミケランジェロのダビデはあまりにも有名。展示されているアカデミア美術館は毎日長蛇の列。
軍を持たないフィレンツェでは伝統的に町のシンボルとして使われています。
(2017/9/11 加藤 まり子 筆)
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