テート美術館とテート美術館展について
新国立美術館で「テート美術館展」を開催中です。
ロンドンにはテート・ブリテンとテート・モダンという2つの美術館があります。
テート・ブリテンには16〜19世紀のイギリスの作品が、テート・モダンには現代美術が展示されています。
今回の展覧会では「光」をテーマにしてテート・ギャラリーの作品が来日しています。
新国立美術館では10/2まで、その後大阪中之島美術館で10/26から来年の1/14に開催予定です。
それに因んでイギリスの美術史の勉強会とテート美術館展の見学に行きたいと思います。
イギリスの美術史を知っていますか?
イギリスと言えば7つの海を制覇し、産業革命が始まり、今に続く王室があるため、伝統と最先端を持つイメージがあります。しかし、美術に関しては他のヨーロッパに比べると遅れを取っていました。
17世紀までイギリスで活躍していた画家はホルバインやヴァン・ダイクなどいずれも外国出身でした。彼らはその後の英国の美術に大きな影響を及ぼしていきます。
18世紀に入るとイギリスでもアカデミーが設立されます。フランスのアカデミーに遅れること100年近くですが、イギリスでは「古典」を重視したのが特徴です。(「古典」の意味や、イギリスとフランスのアカデミーの概要は勉強会で解説します。)
また18世紀イギリスは今回展示されるウィリアム・ブレイクやフュースリと言ったロマン主義の先駆けも生み出します。
イギリスの美術史を考える際に重要なのが、肖像画、幻想画、そして風景画です。
19世紀に入ると風景画を描いたターナーやコンスタブルが活躍します。今回の展示でもターナーがフォーカスされています。
イギリス美術とイタリア・ルネサンスの意外な関係
今回の展覧会ではラファエル前派の作品も展示されています。
みなさんはラファエル前派の名前の由来を知っていますか?
「ラファエロの前に戻ろう」という意味です。前述の英国アカデミーはラファエロをはじめとする古典をお手本としました。ラファエル前派を立ち上げた若手の芸術家たちはラファエロ以前の芸術に立ち返ろうとしたのです。
それまで忘れられていたボッティチェリに再び光が当たったのも彼らの注目によるものでした。
今では人だかりができる「ヴィーナスの誕生」も実は19世紀半ばまでは忘れられた存在でした。
今ではこんな人だかりで、100年ちょっと前まで忘れられた存在だったって信じられませんね。
日本でも人気が高いラファエル前派、そしてイタリア美術との関係も合わせてお話したいと思います。
勉強会後にはテート美術館展を一緒に鑑賞したいと思います。(自由参加)
(掲載の作品は今回の展覧会の展示作品ではありません)
開催概要
対面とオンラインの同時開催です。
資料を投影しながら解説します。
日時
2023/9/9 13:30〜15:30 勉強会
※16:00からテート美術館展の見学にいきます(対面受講)。美術館の見学は自由参加です。
対面での開催
場所:六本木の会議室(お申し込みの方に詳細をご案内します)
参加費:5500円
定員:4名→残1名
オンライン開催
場所:オンライン(リンクはお申し込みの方にお知らせします)
参加費:3500円
含まれるもの
- 資料(対面は紙、オンラインはPDFです)
- 録画(2週間程度視聴可能です)
※美術館のチケットは含まれません。各自お買い求めください。
お申し込み→受付終了
こちらからお申し込みください。
受信後こちらから詳細を記載したメールをお送りします。
24時間経っても連絡がない場合、こちらからご連絡をお願いします。
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